動物実験によると、飲んだ水は30秒で血液に入り
続いて1分以内に脳組織と生殖器(オスは睾丸、メスは卵巣と子宮)へと到達します
10分かかって運ばれていくのは皮膚組織です
続いて10分~20分かけて心臓や肝臓に運ばれていきます
水は、身体にとって大切な部分から順次運ばれていくのです
脳組織の水分量は実に80%もあります
脳外科医にお尋ねしますと、脳は頭蓋骨の中で脳脊髄液という液体のなかに浮かんでいる状態と表現しました
脳脊髄液が多過ぎると、ふらつき・めまい・頭痛・吐気等が起り、少な過ぎると、頭痛・耳鳴り・倦怠感等が起ります
脳の水分量が不足するとどうなるのでしょうか?
イギリスのイースト・ロンドン大学とウェストミンスター大学の論文によりますと、知的作業に集中する前に約500mlの水を飲んだ人は、飲まなかった人に比べて14%反応時間が早くなったとあります
のどの渇いた人に対しての実験では、その現象はもっとハッキリと現れました
水分の不足と身体への影響については拙文『水分補給はこまめに摂ること』に載せた表をご覧ください
1%の不足でのどの渇きを覚え、2%の不足で意識がぼんやりするといった症状が現れます
二日酔いの時に起こる頭痛は、脳の脱水症状によって起こりますがこの時、脳の水分は60%も失われているのです
イメージとしては、水分量90%の豆腐を手のひらの上で握りつぶした状態ですから、頭が割れるような痛みと表現するのは的確な言い回しということになります
二日酔いの予防には、飲酒の前に水分補給を行い
飲酒の途中にもこまめな水分補給
飲酒を終えて眠るまでのあいだにも欠かさず
水分補給を行うこと
真夜中にも数回、水分補給する方が尚更よろしい
しかし
これを実行することは、ほぼ不可能といってもよいでしょう
脳は加齢とともに委縮したままの状態となります
委縮の症状が、記憶に関わる脳幹乳頭部に及ぶとコルサコフ症候群という特殊な認知の症状が起こり始めます
続いては、その認知症の話しです
認知症は、現代の医学をもってしても完治することは難しい病です
脳の構造や遺伝子レベルからのアプローチも道半ばの状況です
一度、委縮した脳は元には戻らないとされてきました
が、竹内孝仁教授は一蹴します
講談社+α新書より発刊されている
『水をたくさん飲めば、ボケは寄りつかない』は大変興味深い内容です
1日に1.5リットルの水を飲ませることで症状がほとんど消えてしまうことがあるそうです
氏は説きます
『脳ではなく、身体という視点に立てば
認知症は驚くほど単純な病です
単なる脱水症状 ・ ・ ・これが認知症の正体だ』
ご興味のある方は、一読をお勧めいたします
他にも、氏の関連する書籍を記しておきます
♥『ボケの8割は、「水・便・メシ・運動」で治る』
健康人新書
♥『水ー介護は水に始まり、水に終わる(自立支援
介護ブックレット)』
筒井書房
♥『認知症は水で治る』
ポプラ社
ただ経験から申し上げて、ご家族が認知症を患ってから対応するよりも、今直ぐに家族全員で水を飲む習慣作りを始めれれるべきだと強く申し上げます
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