♦水道水は浄水場へ水を集め、濾過殺菌し塩素を添加して各家庭へ供給されます
♦その過程で完全に不純物を取り切れなかったり塩素を添加したことによってトリハロメタンという副産物が水の中に発生したり水道管に付着する汚れや溶け出したりしている薬品のために蛇口から出てくる水は確かに無色ではありますが、そのままの状態で飲食にお使いになられることはお勧めできるものではありません
♦此処では、浄水器の基礎の基礎を知ることで正しい浄水器との関わり方を考えてみたいと思います
浄水器本体の形状は、大別すると次の7タイプです
⇒ ①蛇口直結タイプ
⇒ ②据え置きタイプ
⇒ ③シンクの下(収納スペース)に取り付けるタイプ
⇒ ④水栓一体タイプ(上の写真を参照)
⇒ ⑤サーバー設置式タイプ
⇒ ⑥移動可能なポットタイプ
⇒ ⑦水道管と自宅への給水栓に取り付けるタイプ
①蛇口直結タイプ
・蛇口に直接取り付けるタイプの小型浄水器です
安価で手軽、取り付け方が簡単と説明される方が結構いらっしゃいますが、この考え方は少し前の時代の話しです
購入前には、ご自宅で取り付け出来るか否か必ず確認する必要があります
・付属のアタッチメント(取付金具)で取り付けは可能ですか?
付属の金具は普通、次のようなものです
・Cリング(文字通り、C型のリングです)
・古い家の一般的な蛇口の先に引っ掛けて取り付けます
6mm・9mmの2種類が多いですが、12mm以上のリングでなければ入らない太いフレーキーパイプ(水が出るまでの細長いパイプ)も在ります
・内ネジ用樹脂リング・外ネジ用樹脂リング
蛇口の先にネジで管が取り付けられていてその管には網が入っている型のものです
比較的大きなゴミ(水道管の金属片など)をこれで取り除くためのものです
ネジは右回しと左回しが在ります
これも大きさが数種類あります
・この他、メーカーや地域によってさまざまな蛇口が在りますので、一番よろしいのは取り付けようとする蛇口のパイプ自体を付け根部分から取り外して販売店で確認することが最良の方法です
・独り暮らしや毎月の水道料金の請求が基本料金の範囲以内の方はこちらのタイプがよろしいかと思います
・蛇口の部分からシンクの底板までの距離が20㎝程度しかない場合にはこのタイプはお勧めできません
食器洗いのときには不便ですし、それを我慢したとしても下からの跳ねる水滴が浄水器本体に届いて衛生面でよろしくよろしくありません
②据え置きタイプ
・蛇口の部分からシンクの底板までの距離が短い場合やシンク自体が狭い場合、多人数や商売でお使いになる場合など通水量が多く大きなカートリッジが必要であったり、アルカリ整水器のように付加価値を持たせた商品は、本体が大きくなるためにほとんどがこちらのタイプになります
・欠点としては、ホースの中にカルシウムや汚れが着するために定期的にメンテナンスを行う必要があります
・メンテナンスは、普通1年程度毎にクエン酸等で1時間程度
ホースを浸けたり、交換したりします
・アルカリ整水器の場合には本体内部に専用の浄化液を入れ
1時間程度放置してから洗い流すことが基本ですが、詳細は各機器メーカーの説明書に従い実施します
また経年劣化で本体内部の電極板の交換が必要となります
その場合には、メーカーにメンテナンスを依頼するか本体の
買い替えでの対応が必要となります
③シンクの下(収納スペース)に取り付けるタイプ
・業者の方に発注することが基本となります
ご自分で取り付けることも可能ですが万一漏水したときを考えた場合には、その被害は甚大なものがあります
・発注業者の場合には、事故発生時には保険で対応できる場合がほとんどですので安心安全です
・シンク周りは余分なものを置かないためにスッキリします
・幼少のお子様やご高齢の方の場合には、日ごろの使い方やメンテナンスに気を遣うことが一切ないので安心です
・このタイプで留意すべきは次の3点です。
1)取り付ける際には工事費用が発生します
費用を抑える方法は相見積もり(複数の業者に積依頼する)してもらう、又は初めから浄水器取り扱い業者に依頼する方法が あります
この場合には、定期的なカートリッジの取引が前提となりますが、取り付け費用を格安に抑えられたり、場合によっては無料になる場合もあります
2)大量に原水で使用する場合を想定して シンクの下の部分で切り替えレバーが付いているタイプを依頼することです
長期間の利用を考えると、切り替えることによってカートリッジの寿命に大きく影響します
施工業者にとっては、切り替えレバー付きの部品を用意するだけのことです
3)お湯を通水する場合に、カートリッジと干渉することがないこと
カートリッジ内部をお湯が通る構造であれば話しになりません
施工業者にとっては常識の範囲ですが、一応確認することは安心のためにも必要なことです
④水栓一体タイプ(上の写真を参照)
・近年の新築物件にはシンクを隅々まで洗えるようにシャワーが蛇腹ホースと一緒に内蔵されていて、使う際には水栓から引き出して使える利便性を重視したものがほとんどとなりました
・このタイプの場合は、日々の使い勝手や見栄えはするのですが水栓のメーカーと形式を調べ、カートリッジを取り付け可能か出来ないかを調べる必要があります
中古物件や賃貸の場合には仕方ありませんが、ご自身で建てられたり購入された場合には、対応業者へ確認依頼をすれば簡単です
・カートリッジの定期交換を受注する事業者の中には継続利用が一定期間経過した顧客に対して、蛇腹から先の本体部分も無料にて交換してくれる所も在りますので金額だけではなく確認するべきポイントです
⑤サーバー設置式タイプ
・飲食店で、セルフサービスで水をコップに入れるための機器を想像していただければよりしいかと思います
・カウンターに設置できる60㎝四方のものからスーパーマーケットに設置されているたたみ一畳以上もある大型サイズまで様々です
中には自動湯沸かし内臓のものまで用意されています
・個人で使うことはほとんどありません
・飲食店や職場の食堂、学生寮や工事現場の休憩室等で使われるのがほとんどです
・利点としては、大きなガロンボトルやバックインボックス、段ボールに入った水袋を残量を常時確認して補充(発注業務)する必要が一切ないこと
・欠点としては、衛生面で問題が起こりやすいです
飲食店でも水垢で本体が汚れた機器を見かけます
特に給水ノズルの部分は常時濡れた状態なので注意が必要です
・設置費用が発生すること
高額な本体の購入代金が必要となります
設置には、水道設備の専門業者に依頼することになります
ただ、最近では本体のリース契約という方法も有りますので定期メンテナンスや定期的な本体交換も含めて継続的に安価で使うことも可能となっています
⑥移動可能なポットタイプ
・水を入れた状態で持ち運びすることができるタイプです
・小型でスリムなものであれば、半日程度に限って冷蔵庫にそのまま収納することができます
・安価なものから見栄えする高価なものまで多種在ります
・事情で浄水器を取り付けることができない場合や長期入院時や合宿やアウトドアの時など利用の仕方は多様です
・欠点としては、ポット内の水は早めに飲み切らなければ構造上雑菌繁殖の危険があります
本体を衛生的な状態で使ったり保管したりと、少々手間がかかります
⑦自宅への給水栓の先に取り付けるカプセルタイプ
・これは此の項目でご説明するべきかは迷いました
浄水器という分類ではなく浄水設備と表現した方がよろしいような大掛かりな設備です
・アトピーやアレルギー疾患などで皮膚が
過敏な方や設置一か所でご家庭で使用される全ての水の浄水化を求められる方向けの方法です
・水道管と自宅への給水栓の間に取り付けるのです
結果として大掛かりな工事が必要になります
・新築時に取り付けるのが理想ですが、そうでない場には重機による掘削作業が必要になります
・水道管と給水栓の間にカートリッジが内蔵されたカプセルを取り付けるのです
・多量の通水と長期間の使用にカートリッジの性能維持を
必要とするためにかなり大きな機器になります
カプセルというよりも、事業所で使う大きなLPガスボンベを
想像した方が良いかもしれません
・設置後は、台所で使う水も風呂の給水もシャワーやトイレ
(ウォシュレットの温水)、洗面台(朝シャン)の水も全てが
気遣いすることなく浄水となります
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